もふもふ大好き 怪盗仏陀

のんびりと更新します。

地獄の黙示録 ApocalypseNow


f:id:mickymagicabc:20200708174023j:image

地獄の黙示録 (ApocalypseNow )


この映画制作に乗り出した コッポラ監督。数年前に 映画「ゴッドファーザー 」で名声を獲得していました。 潤沢な資金が集まり 撮影スタートとなった。 撮影現場はフィリピンのベトナムに似た地域を選んだ。



f:id:mickymagicabc:20200708175043j:image

ヘリコプターはフィリピン軍に頼み撮影したが、当時、反政府共産党軍との闘争があって撮影中であれヘリを持って行かれてしまう。 その度に 撮影停止。どんどん 撮影日程が遅れてしまう。 本国アメリカでは ベールに包まれたコッポラ監督の新作の撮影進行に不安を感じていました。


f:id:mickymagicabc:20200708174808j:image


当時の映画制作は、資金を出資者に募り それを原資にして制作が始まります。映画制作で一番重要なのは スケジュールの進行管理。ダイレクトに制作費に跳ね返ります。

 

そして、初夏 ロケ現場の モンスーン地域に雨季が来ます。大きな台風が撮影現場を襲います。撮影セットはメチャクチャ、更に撮影機材に致命的な障害が発生しました。 コッポラ監督は 一時 撮影を断念し 撮影隊スタッフと出演者を解散させます。 本土アメリカのマスコミは一斉にネガティブに報道します。出資者はコッポラ監督に直接 回答を求めます。


f:id:mickymagicabc:20200708174828j:image

コッポラ監督は 今までの人生でこれほど怖くて震えた事はないと後年 言っています。なんとか 理解を受け、 追加資金も得て 撮影は再開しました。このとき コッポラは、全ての財産を銀行に預けたようです。

 

しかし コッポラ監督の地獄は更に続きます。 主人公のマーティン・シーンが薬物依存で入院したという情報が入ってきます。デニス・ホッパーは相変わらずのジャンキー行動。… 現地でヘラヘラ…コカイン三昧です。


f:id:mickymagicabc:20200708174843j:image


f:id:mickymagicabc:20200708174855j:image

マーティン・シーンの退院を待ちます。
なんとか撮影時期をずらし 撮影はスタートしました。 晴天に恵まれ 順調に撮影は進みました。さぁ 後はカーツ大佐の一連のシーンを残すのみとなりました。

 

カーツ大佐を演じるマーロン・ブランドは コッポラ監督とは二度目の仕事となります。前作はゴッドファーザーで 流石 名優 マーロン・ブランドという演技を見せていました。そのマーロン・ブランドから 出演辞退のメールがコッポラ監督の下に届きます。 理由は全く書いていません。

 

急遽、撮影を中断し 直ぐに マーロン・ブランドに会いに行くと、何とコッポラ監督と約束していた減量を全くしていません。逆に太っていました。 コッポラ監督は 痩せて知的で冷徹なカーツ大佐をイメージして台本を作っていました。マーロンには何度か連絡し 減量の経過を聞いていましたが、全く約束が違います。


f:id:mickymagicabc:20200708174921j:image

とにかく マーロン・ブランドを飛行機に載せ 撮影現場に連れてきます。コッポラ監督は エンディングを全て書き直さなればなりません。 撮影班からは 毎日 何を撮れば良いのか?と苛立ち始め 物語に関係ないシーンを撮影していました。

 

コッポラは王国に君臨したカーツ大佐を 女を侍らせ貪る姿として提案しました。しかし、マーロンは納得しません。 また 一からエンディングを考えます。この作業をしている時に、コッポラ監督に不幸な情報が入ってきます。

 

主人公のマーティン・シーン麻薬中毒で倒れ アメリカの病院に入院した事とのこと。 現場では、新しく提案した出資者へのロケ現場見学ツアーで 見学者がどんどんやってきます。その対応で忙しい中、やっとコッポラ監督はカーツ大佐の出演シーンやエンディングシーンの台本を書き上げました。


f:id:mickymagicabc:20200708174953j:image

やっと本格的に撮影再開です。 「地獄の黙示録」のカーツ大佐のシーンに疑問を感じた観客がたくさんいたでしょう。エンディングも よく分かりませんでした。 カーツ大佐の身体の見えない顔のアップシーンには そんな苦労、裏話があります。


f:id:mickymagicabc:20200708174749j:image

コッポラ監督の妻、エレノア・コッポラが撮影したフィルムを後に ドキュメンタリー映画ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録』を制作、公開。

 


f:id:mickymagicabc:20200708182021j:image

 

The Doors…♪"ハートに火をつけて(Light My Fire)" 

フランシス・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」の代表曲になった曲です。

アメリカ軍カーツ大佐が ベトナムを越えた地域に進出し 原住人に崇められ君臨した。そのカーツ大佐の暗殺という極秘任務に向かう主人公の物語だ。

 

カーツ大佐は、マーロン・ブランド

主人公は、マーティン・シーン

従軍記者は、デニス・ホッパー。 

まだ 俳優駆け出しの初々しい ハリソン・フォードも出演している。

 

♪"#ハートに火をつけて "は ベトナムでも よく聴かれていた曲でした。映画では カーツ大佐を暗殺する大切なシーンに挿入されています。 そのままエンディング曲になっていたと記憶しています。→【ジ・エンドが挿入曲でした】

 

ボーカルのジム・モルソンは 27才 1971年にパリで亡くなっていました。映画「地獄の黙示録」は1980年制作。没後9年で ドアーズが再び表舞台に出て注目されました。その後、1990年に ジム・モルソン自身を主人公にした映画「The Doors」が公開され 再び注目されます。


f:id:mickymagicabc:20200708182149j:image

ジム・モルソンは、ロッカーの中でも 破天荒の人生を歩みました。あるライブでは 舞台上で自慰行為をし その舞台で警察に逮捕されます。その後、彼のライブ公演の会場に警察官がいて監視されながらライブをすることになります。

 

遠征ライブでは 彼のフリークの女の子達を集めホテルで 大パーティーを繰り広げます。コカイン当たり前の薬付けのパーティーをしていたようです。

 

私は ジム・モルソンの曲を聴くたびに 尾崎豊を思います。尾崎豊は 80年代、渋谷でストリートミュージシャンをしていました。人生が好転し メジャーのミュージシャンになった途端に 麻薬で逮捕されます。そして その数年後に足立区で亡くなります。 麻薬中毒だったのでは?と云われています。

 

どちらも短命に終わった人生。その才能を惜しまれながら太く短い人生を生き 死亡した理由も同じようでした。

 

恐らく尾崎豊も、ドアーズ のジム・モルソンの事を知っていたでしょう。 尾崎豊は、ジム・モルソンに自分を重ねていたのではないかと思えてなりません