もふもふ大好き 怪盗仏陀

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君が代に秘められた神々の言葉

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君が代は 千代に八千代にさざれ石の 巌となりて苔のむすまで』

…… 元々は『正月』等に唄われたおめでたい短歌です。意味は他に譲りますが…… 日本の国歌『君が代』ですね。『苔のむすまで』というくらい長い年月 天皇の時代が続きますようにという事ですが……【他は 君…/…女性といった説もあります】

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その『むす』という言葉……苔や草が一面を覆うように隙間なく生える。密生する。繁殖する。ムスは植物の中でも『苔むす、草むす』以外には使いません。 写真はまさに『苔むす風景』『草むす風景』という訳ですね〰‼👅 また『君が代』のように長い時間が経過したことを暗示する表現にも使われます。

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この『むす』という言葉は 君が代【905年 古今和歌集に編纂】以前の 古事記【712年 太安万侶編纂】に神として登場します。まずは古事記の冒頭の一節です。


天地【あめつち】初めて発【ひら】けし時 、高天の原に成れる神の名は 天之御中主【アメノミナカヌシ】の神。次に高御産巣日【タカミムスヒ】の神。次に神産巣日【カミムスヒ】の神。この三柱の神は、みな独神【ひとりがみ】と成りまして、身を隠したまひき。


この二柱の【産巣日…/…むすひ】は 『苔むす』の『むす』の原型です。江戸時代の国学者 本居宣長によると『産巣日』の『産巣…/…むす】は【生まれる…/…むす】のことで それは 男子・女子【むすこ・むすめ】に通じます。日本書紀には【産霊…/…むすひ】と書かれています。つまり『産霊』とは すべての物を生成する神秘な霊力をもつ御霊のことをいっています。

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古代の人間は 目にする諸々の物が存在する理由を『ムスヒ』という言葉で納得していました。例えば『生成力・生命力・エネルギー』は人がその根源を確かめる事は出来ません。人の目にはあるがままに映らないものとしかとらえようがありません。現代の我々から『ムスヒ』の言葉を 万物の生成を司るものという概念で解釈しますが、古代の人にとって『ムスヒ』は なるがままの姿 まさにリアリティーをもつ言葉だったのです。【古代の宇宙より】

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これは驚くことに 世界中の人類の共通する認識でした。英語の"nature…/…ネイチャー"は 日本語で自然と訳されていますが "nature"の語源であるラテン語の" natura…/…ナートゥーラ"は持続的な生成力【なるがままの姿】を意味していました。ただ ラテン語の"ナートゥーラ"が生成するという意味を持っていても それを語源とする英語の"ネイチャー"に継承されなかったことは 日本の『ムスヒ』と共通しています〰‼👅

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…… 古代人は自然に対して神を感じていました。その神はすべての万物の生成力の神であり、目にする諸々の物が存在するのは生まれるに通じる『産巣日・産霊…/…ムスヒ』という言葉で説明・解釈していました。 これこそが 八百万の神・万物に神が宿る【アニミズム…/…精霊信仰】信仰として日本の神の根底を成している、つまり日本神道の根幹を成しているということになります。
日本神道とは 日本の土着の信仰です。全国の『神社』に祭られている神々の根幹です。

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折口信夫は 『ムスヒ』の 死んでもなお多くの命を生み出すという 生命の連続性の象徴という意味が見えてくると論じています。

『連続』とはすなわち『結び』(むすび)で同様のことは『日本書紀』におけるワクムスビの神に見られます。ワクムスビも死んでから多数の殼物などを生み出しています。

『おむすび🍙』はこれが語源です。 当時の日本人は山を神格化して、その神の力を授かるために米を山型(神の形)に象って食べた……それが『おむすび』の始まりだそうです。ですから『おむすび』は三角形でなくてはなりません。

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更に『結び…/…むすび』の意味として『掬び』がある。これは『水を掬って飲む』という意味である。折口信夫は『水を掬ぶとは 人間の体の中へ霊魂を入れ 結合させることである。それを行った人間は非常な威力を発揮する。つまり 水の中へ霊魂を入れ それを人間の体の中に入れるというのが産霊【ムスヒ】の技法である』と述べている。すなわちこれは禊【みそぎ】のことである。【Wikipediaより】