何で 日本には 猫島が多いの?
『猫島』… 猫好きにしてみれば 夢のような島。別名 猫島。 島の人口の何倍もの猫が住み着いているといいます。
最近 インスタ映えするという事で 人気があるスポットですね。
調べて見ると 他にもたくさんあります。
山口県の平郡島。山口県の笠戸島。香川県の伊吹島。福岡県の志賀島。
まだまだ いっぱいあります。
なぜ こんなに日本には『猫島』があるのでしょうか? 皆さん知っていますか。
ある島の紹介記事に
『島に犬は持って入れない 昔からの言い伝えがあった』とありますが これは後付けの伝承でしょう。
答えは『ネズミを捕ってくれるので 島の人々が大切にしていた』からです。
昔から島の人々が一番悩んでいたのは 鼠の大量発生でした。奈良時代・平安時代より 近海の島々に舟が行き来をするようになりました。
鼠は その舟に入り込み 島に上陸し ねずみ算式に繁殖しました。
柳田国男の『海上の道』には 鼠の伝承の話が 全国各地の島で言い伝えられていると書かれています。
『一番知られているのは 肥後の鼠島。今から200年前の西遊記という旅行記に書かれている。肥後と天草との間 小さき島あり。いかなることにや この島には鼠昔よりおびただく 元より小さき島なれば人も住まず ただ鼠のみなり』とあります。
この 鼠島。 全国各地の島で こんな風景を見ることが出来たようです。
資料によると
熊本県の八代沖の小島。山口県の片山島。伊予の黒島。周防の大島 等の島々が『鼠島』でした。
今の猫島に匹敵するくらい 鼠島がたくさんあったんですね。
伊予の黒島の話『古今著聞集 13世紀』
『矢野ノ保という荘園のうちで 人里より一里ばかり離れた所 安貞の頃【1227年】桂はざまの大工という網人。網を曳こうとして伺いありく時 黒島の畔の磯の水面がおびただしく光るのを 魚と思い 網を投げ入れ引いたところ ことごとく鼠であった。それ以来 鼠満ち満ちて畠を食い荒らされ耕作が出来なくなった』とあります。
既に その時代から 鼠島があったという事です。
この『鼠の海渡り』は全国の島々の伝承にあります。
北海道の奥尻島は 昔から鼠が多いと評判の島でした。 江戸時代 鼠が大量に発生し人々を散々悩ませました。ある夜 鼠は忽然と姿を消しました。次の日 漁師が月夜に おびただしく光る物が海を渡って 本土に向かっているのを見た。と言い伝えられています。
島の一部の人々は海に入って海鼠【ナマコ】になるのだと信じていた人もいたようです。
島の食料 全てを食い尽くした鼠は 海を渡り 次の新天地に向かって海を泳いだのでしょう。ものすごい生命力です。
近代になり 島に欠かせないのは『猫』という事で 島の人々は 猫を飼い 大切にしてきた…そして 全国各地の島々が『猫島』になった。
それが真実のようです。