アイヌの話

若い人はアイヌって聞いて どんなイメージを持っているんだろう？ …… 子熊に鎖をつけ旅をしていたアイヌの人に 幼かった私を抱き上げ 子熊の背中に乗せて貰った経験があります。髭が長く大きな人でした……大道芸の旅人だったのかな？【昭和30年代】……コメントお待ちしています。

2012年 国立遺伝学研究所の日本人のルーツを探る大規模な遺伝子解析の結果 弥生時代に朝鮮半島や大陸から渡った渡来人が縄文人と交雑して和人【弥生人…/…本土日本人】となり 北海道と琉球に縄文人の特徴を色濃くもつ人々 つまり琉球人とアイヌ人が残ったことがわかりました。

『アイヌ』は北海道を中心に本土北端
樺太南部 千島列島 カムチャッカ半島南端という広大な地域に住み アイヌ語という共通語を用いていました。そのアイヌ語は 日本語を始めとする周辺地域のどの言語とも親戚関係が認められず『孤立言語』と云われいます。 アイヌは縄文語の伝統をアイヌ語として受け継いできたのです。【ちなみに日本語は ポルネシア語が日本語の基層にあると言われ 近年ではタミール語との関連が指摘されています】

アイヌ人は縄文人の形質的な特徴を色濃く残した縄文人の末裔と云われています。縄文時代 アイヌと同じ特徴をもつ『孤立人種…/…縄文人』が日本列島を覆っていました。【縄文土器(文化)は日本列島全域に分布しています】そこへ弥生時代に寒冷地に適応した北方モンゴロイド集団が入り込み 縄文人と混血し本州・四国・九州へ拡散するなかで 現代の日本人に繋がる遺伝的な特徴が形成されました。

アイヌは狩猟交易民と言いましたが 実は縄文人も狩猟交易民でした。縄文人の交易の範囲は今の日本列島以外の地域まで網羅するグローバルなものだったのです。縄文文化圏は対馬から玄海灘を渡り朝鮮半島にまであり 更に現在のロシア沿海州にまで達していました。これは黒曜石の分布でわかります。『日本列島は海に閉ざされた島国です』というのは縄文人には通用しません。海を交易の路として 彼らは行き来していたのです。

日本人の大半は 縄文人と弥生人の混血です。弥生人は大陸からの渡来人を祖としています。現在の日本人は地域【個人差はありますが】によって混血度のばらつきはあります。結果を見ると地域問わず日本人全てに縄文人と弥生人が交わっているのがわかります。更に細かく分析すると南方種族と北方種族の交わりもわかってきました。

ここまで 見ていただきどの様な感想を持って頂いたでしょうか？ 日本人は多くの種族の混血であることがわかりました。日本独自の人種はアイヌ人でした。現在の日本を見渡すと北朝鮮の脅威、韓国の理不尽な要求、中国経済の猛攻、ロシアの北朝鮮寄りの姿勢など 様々な問題があります。 私たち日本人からすると 腹立たしい気持ちになる問題ばかりです。しかし 彼らは私たちの隣人どころか 血の繋がった親戚でした。私たちは この事実を頭の隅に入れ 様々な問題に取り組んで良い解決方法を模索する必要があるのではと思います。